組織世代管理機能とは
組織世代管理機能を利用することで、組織編成の時期に多くの情報をリアルタイムで更新するのではなく、ユーザ・グループなどのマスタ情報を過去世代、現在世代、未来世代に分離して設定・管理できます。
※INSUITE(R)の利用開始時に、組織世代管理機能の利用有無を決定しておくことをお勧めします。
※組織世代管理機能を利用するためには、/home/DreamArts/data/system/generation.datのパラメータをenable=onにする必要があります。設定ファイルのパラメータ変更後はhttpdの再起動が必要です。
組織世代管理利用のメリット
- 一般ユーザに影響を与えることなく、ユーザ情報、グループ情報、所属情報などを追加・変更できます。
- 組織変更前に、変更後のユーザ情報、グループ情報、所属情報などを確認できます。
- 組織変更後に過去の組織構造を参照できます。
組織世代管理機能で設定できる世代の種類
組織世代管理機能を利用した場合、世代は以下の4パターンに分類されます。
世代のステータスによって削除できる場合とできない場合があります。
世代 |
詳細 |
世代の削除 |
---|---|---|
未来 |
現在世代からコピーされた世代です。 |
可 |
未来 |
切替日時が設定されている未来世代です。(指定日時に「現在」世代へ切替わる世代) |
不可 |
現在 |
今現在、有効な世代です。 |
不可 |
過去 |
以前「現在」だったが、世代の切替えにより、有効ではなくなった世代です。 |
可 |
※作成可能な世代数は最大998件(世代)までです。
※ 世代切り替えはパッチ処理の毎時処理と同じタイミングで実行されますが、データの一貫性を確保するため、処理中は自動的にメンテナンスモードに切り替わります。また、世代切り替え前にINSUITE(R)にログインしていたユーザは強制的にログアウトされます。
未来の組織を作成する
未来世代作成の流れ
- 組織世代管理機能を有効にする。
- 未来世代を作成する。
- 未来世代を編集する。
- 未来世代の切替設定を行う。
現在世代をロックして未来世代だけを編集する
小規模な組織、短い期間で未来世代の編集を予定しているなど以下のような場合は、
現在世代をロックして未来世代だけを編集する運用をお勧めします。
- 小規模な組織変更
- 数時間~数日という短い期間で未来世代を編集する
- CSV連携を定期的に行っていない場合、もしくは停止できる
- 従来から組織世代管理機能を利用しており、現状の運用方法を継続したい
この運用パターンでは未来世代の編集は管理画面のみで行うので、一元的な組織変更を行うことができます。「世代ユーザ・グループ編集ロック」を利用して、現在世代の管理画面、一般画面の編集をロックすると、現在世代に対してのユーザ・グループの登録、更新、削除を禁止できます。
- ロック
管理画面のユーザ・グループ編集画面の編集をロックします。 ロックされている間は、更新を実施しても反映されません。 - 一般画面ロック
一般ユーザ画面の環境設定などの編集をロックします。 ロックされている間は、更新を実施しても反映されません。
現在世代をロックして未来世代だけを編集する手順
「世代ユーザグループ編集ロック」を利用して、現在世代の管理画面、一般画面を編集ロックすることで、現在世代に対してのユーザ・グループの登録、更新、削除を禁止することができます。
- [ロック]をクリック。
- [OK]をクリック。
- [世代の追加]をクリック。
- 世代の基本情報を入力。
- [登録]をクリック。
- [OK]をクリック。
- 編集対象の世代を選択し[詳細]をクリック。
- [グループ一覧へ遷移]をクリック。
※同様の手順で「役職グループ」、「ユーザ設定」、「管理権限ユーザ」、「データエクスポート」、「データインポート」画面へ遷移できます。
- 組織変更後のグループ構成を編集。
- [世代詳細へ]をクリック。
※[世代詳細へ]をクリックすると自動的に編集内容が保存され、世代の詳細画面へ遷移します。
- [世代情報を編集]をクリック。
- 世代切替日時を設定して[更新]をクリック。
- 切替内容を確認して[確認]をクリック。
現在世代を編集しながら未来世代を編集する
大規模な組織、未来組織の編集に大幅な時間がかかるなど以下のような場合は、現在世代をロックせずに「2世代更新」を利用して、現在世代・未来世代を同時に編集する運用をお勧めします。組織情報やユーザ情報を更新した際に、現在の組織だけに反映するか、未来組織まで反映させるかを選択できます。
- 大規模な組織変更
- 数日~数週間という長い期間をかけて未来世代を編集する
- 外部システムで抽出した人事データを基にCSV連携を定期的に行っており、CSV連携の運用を停止できない
2世代更新が有効の場合には、現在世代で変更があった際に自動的に未来世代への反映が可能です。
INSUITE(R)管理画面にて編集を実施する際に「未来世代も同時に更新」「現在世代のみを更新」のいずれかを選択できます。「未来世代も同時に更新」を選択すると、未来世代の編集を管理者(システム管理者、管理権限ユーザ)が現在世代の編集と並行して行うことができます。
現在世代を編集しながら未来世代を編集する手順
- パラメータの変更。
設定ファイル /home/DreamArts/data/system/generation.dat パラメータ update_policy= future - [世代の追加]をクリック。
世代の基本情報を入力。 - [登録]をクリック。
- [OK]をクリック。
- 更新する世代を選択。
- 世代切替日時を設定して[更新]をクリック。
組織変更に伴うデータ移行の事前設定をする
INSUITE(R)Ver.3.4.1より組織変更に伴うデータ移行も事前に設定できる機能が追加になりました。 未来組織の確定後、どのデータをどの部署に移動するかを事前に設定できます。
データ移行の事前設定をする手順
- パラメータの変更
設定ファイル /home/DreamArts/data/custom/menu_ad_mainte.dat パラメータ 設定された担当者への通知方法の設定を行います。 - 組織変更に伴うデータ移行
- 通知方法や移動先の組織などを選択。
※renew_roleパラメータがonに設定されている場合、世代一覧画面内に以下のボタンが表示されます。
データ移行設定 切替日時が設定された未来世代(確定)の場合 データ移行状況 現在および過去世代の場合 - [データ移行設定]をクリック。
- 通知方法や移行先の組織などを選択。
※初期値の設定:移行期間を設定します。デフォルトは7日間となります。
※通知方法の設定:設定された担当者への通知方法の設定を行います。
※移行グループの設定:移行元、移行先のグループの設定を、現在・未来組織から選択して設定します。
- [データの移行方法を設定]をクリック。
- 対象となる移行データを選択。
- [検索を実行]をクリック。
- データの移行方法を選択。
※担当者を設定した場合には、事前に設定した「通知方法の設定」に従って担当者へ通知されます。
※データ移行機能の詳細については、INSUITE(R)Ver.3.5.1のリリースノートもあわせてご確認ください。
- 通知方法や移動先の組織などを選択。
組織改編・世代管理機能ガイド
組織改編・世代管理機能
- 組織改編に伴う主なメンテナンス
- 組織世代管理機能
- 参考情報:組織改編・世代管理
CSVユーザ・グループデータインポート機能
- CSVファイルによるユーザ・グループデータインポート機能概要
- CSVファイルエクスポート・インポート方法
- CSVファイル編集方法
- データ更新方法
- エラー内容について
- 参考情報:CSVユーザ・グループデータインポート